実家は今も昔も変わらず田舎、ということもあって
以前はいろいろな行商さんが来ていました。
そのひとつが
当時でさえも 一昔前のヒット曲「お富さん」を
大音声!で流してやって来る
青果商、りんご屋さんのトラック。
みんなからは
移動販売の店自体も そのオジサンも
オトミサンと呼ばれていました。
お富さんの歌が聞こえると
子どもたちも家から飛び出したものです。
大人と一緒にトラックに積まれたりんごや野菜を
見るのが、もの珍しかった、のと
あまり覚えていないけれど、
たぶん子供は、何かお駄賃がもらえた気がします。
ミカンとかリンゴとか
♪死んだはずだよ お富さん♪
子供たちは歌の意味も わからないのに
みんな そればっかり 唄ってました。
死んだはずって オバケなの?
オトミさんって おばあちゃんっぽくない?
黒塀は くろべえ だと思っていました。
心底ワケわからなった からこそ
みんなで笑い転げていました。
そんな歌は止めなさい と
怒られた覚えはないのです。
子どもだけで唄ってたのかもしれません。
イマドキならあの歌をテーマソングにする店はないなあ
不謹慎なところもあるから。
りんご売りは、オトミサン
オトミサンは、りんご売り
♪死んだはずだよ お富さん♪ が
壊れたレコードみたいに リフレイン
調べてみると
この歌は実話に基づいた歌舞伎を題材にしている
驚きのトリビア
くろべえ が黒塀だとわかった その意味も
あの りんご屋さん
どうして お富さん 流してたのかなあ
青果という商品とも関係ないし
マッチもしてない
あの歌が好きだったのかな
秋になって 今住んでいる国ドイツにも
リンゴの行商の車が来るのですが、
音楽は流してません。
でもどうしても オトミさんを思い出してしまいます。
愛と感謝をこめて

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